光線療法の治療方法

心地よい光と温かさに満たされて、リラックスできるひとときです。

光を当てる(照射)部位

光線照射部位例

光を当てる(照射)部位

光線照射は、素肌に直接行います。
「間接照射」は、全身的な治療を目的に患部以外の部位に照射することです。
「直接照射」は、患部または症状の表れている部位に照射することです。
患部のみに照射しがちですが、間接照射を行った後で直接照射を行った方が治療効果を高めます。
光線照射部位等については、以下を参照ください。

照射の順番

原則的に間接照射部位で心臓に遠い部位から照射します。
たとえば、両足裏部→両足首部→両膝部→腰部→腹部の順で照射します。

治療用カーボンの選び方

症状によっては複数の治療用カーボンの組合せがあります。
照射して良感の得られる治療用カーボンの選択ができます。同じ治療用カーボンを長期間使用した場合、光線にからだが慣れ、思ったほどの治療効果が上がらない場合もあるので、治療用カーボンの変更を考慮する場合もあります。
治療用カーボンの組合せは、解説書『可視総合光線療法』を参考にし、当所附属診療所の受診により決定してください。

治療の時間帯

治療する時間帯はいつでも大丈夫です。
但し、治療直後に入浴すると効果が落ちる可能性があります。治療後の入浴は1時間以上あけてください。入浴後の治療は問題ありません。

照射距離

照射距離は、照射器の縁(保護アミ)から照射面(皮膚)まで、目安としては20cm~40cm位となります。距離がよくわからないという方は、30cm前後の距離で治療を始めてください。また、この距離は、人により異なりますが、20cm~40cmの間で気持ちよく感じる距離が最良です。熱く感じる距離での照射は、治療の妨げになる場合があります。
ただし、以下の場合は遠目からの照射にします。(目安として40cm~60cm位)

  • 1.皮膚感覚が鈍い場合
  • 2.乳幼児に照射する場合
  • 3.顔に照射する場合
  • 4.陽性(初期変化)反応が出る場合

照射時間

通常、1部位に対して5分~10分間が原則です。治療の初期は合計40分間程度。
健康維持の目的の場合は1日15~30分間が目安です。
当所附属診療所の処方により症状の経過や病態により長時間の照射を行う場合もあります。

照射角度

照射される光線が皮膚面に対して直角にあたるように照射します。照射部位の皮膚面に光線をできるだけまっすぐに照射することにより、光線の浸透率が大きく高まります。ただし、真上からや極端な上方向、また真下や極端な下方向からではなく、できるだけ横から照射するよう治療時の姿勢を調節します。

照射姿勢

楽な姿勢で治療することが基本となります。つらい姿勢をとり続けることは、からだにとって負担となり継続治療が困難になります。リラックスできる姿勢で継続して照射することが大切です。

集光器

治療部位や治療目的により集光器を用います。基本的に間接照射部位は「集光器を使用せず」、直接照射部位は1号集光器・2号集光器・3号集光器を適宜使用します。集光器を使用して光線照射することで、からだの負担を軽減し、治療時間の延長も可能となり治療効果を上げることができます。
照射部位に対応する集光器は、「光線照射部位番号表」、または「光線照射部位図」「光線照射例」をご参照ください。

症状の経過記録

治療を行う前には症状を詳細に記録して、その後の経過も記録しておくことが大切です。
症状の経過記録による治療効果の確認は患者様自身や家族の治療継続の励みにもなり、治癒意欲の向上につながるため、大変重要なことです。